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大したことは何も書いていない

9月30日

言葉というのは、この世で1番尊いものだと僕は思う

 

それなのに、伝えたいことは伝えられない。伝えなくてもいいことはつらつらと話せるのに

 

人付き合いは苦手だけれど、僕はきっと1人では生きていけない

 

ふとした時に、この世界に僕一人なんじゃないかと思う瞬間がある。夜なんか、特に

 

僕の住む町は夜になると人の気配が、すっかり消えてしまう。蛙や動物の鳴き声の中を、遠くで激しいエンジン音を立ててバイクが通っていく瞬間が好きだった

 

旅行に行ったら、足が疲れるまで駅の近くなんかを歩く。飲み屋でさっきまで飲んでいたであろうサラリーマン集団、バイト終わりであろう若人、楽しく遊んでいただろう2人組

 

生きた人間がそこにいることは僕を安心させた

 

新幹線から街を眺めた。蛍光灯が、ちかちかと光っていた

 

横に並んだ対向列車には、たくさんの人が乗っていた。帰るのか行くのかは分からないけど、そこにはたくさんの“これから”があった

 

新大阪駅で、困り果てた外国人に声をかけた。放っておけなかった。まあ結局何も出来なくて、駅員さんを呼んだに過ぎないけど

 

高槻駅で、回送列車を見た

 

誰も乗っていない電車は小さい頃遊んだプラレールによく似ていた。それはまるで玩具のように見えた

 

いつか僕が死んだら、骨は海に撒いてほしいと話した。わかったと聞いているのか聞いていないのか分からない返事が聞こえた

 

人の体温をずっと感じられる場所に住みたい