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大したことは何も書いていない

8月17日

僕の勤務地の近くのお祭りがあるらしい。船が出て、花火も上がるそうだ 

 

仕事は早く上がらせて貰えた。道が混むから、早く帰ろうという話だった

 

浴衣姿のカップルを見ながら、風物詩だなと思った

 

混雑する道すがら、かき氷の屋台を見つめた

 

発泡スチロールの手触りと、冷たくて甘ったるい味が頭の中でリンクする

 

僕の家には昔電動のかき氷機があった。地元のお祭りの抽選会で当てたのだ

 

適当な数の氷を放り込んで、ボタンを上から押し付けると荒削りの氷が溢れんばかりにガラス製の皿に積もる

 

家で作るかき氷はシロップをかけると溶けてしまって、頼りなかった

 

ガラスの皿と金属製のスプーンは、祭りで食べるそれよりよく冷えて、頭をキンと痛くさせた

 

電動かき氷機もたこ焼き器もどこへ行ってしまったのか。僕はこの家の事を知るようで知らない